霊感と第六感の違いとは?意味や特徴を比較解説

「霊感と第六感の違い」を視覚的に対比したイラスト。左側は外部の超越的な存在から受信する「霊感」、右側は脳や潜在意識で情報を察知する「第六感」のイメージ。

こんにちは、Spiritual People運営者のGです。

私たちは時々、言葉ではうまく説明できない不思議な感覚を体験することがあります。ふと頭に浮かんだ考えが現実になったり、理由なく「こっちは危ない」と感じて道を変えたら事故を避けられたり。

こうした感覚について調べ始めると、「霊感」や「第六感」といった言葉に出会います。この二つは、なんとなく似ているようで、はっきりとした違いが分からないと感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、霊感と第六感の違いについて、できるだけ分かりやすく整理していきたいと思っています。

霊感と第六感は同じものなのか、それとも意味が違うのか。もし違うなら、どっちが近い感覚なのだろう。また、よく聞く直感や予感、虫の知らせとはどう関係するのでしょう。

霊感が強い人の特徴や、自分に霊感があるか確かめる方法に興味があるかもしれません。一方で、感覚が鋭すぎて疲れると感じ、霊感をなくしたいと悩んでいる方もいらっしゃいます。

逆に、第六感を鍛える方法を知りたい人や、第六感に科学的根拠はあるのか気になる人もいるでしょう。そして、こうしたテーマで心配なのが、不安を煽る霊感商法の手口です。

この記事では、こうした様々な疑問を一つずつ解きほぐしていきます。

この記事を読むことで、以下の点が明確になります。
  • 霊感と第六感の根本的な違い

  • 直感や予感、虫の知らせとの関係性

  • 「霊感が強くて疲れる」理由と対処法

  • 第六感を鍛えるためのヒント

目次

霊感と第六感の違いとは?定義と解釈を比較

ルナ

ねえアステル!『霊感』と『第六感』って、どっちも似たような感じがするんだけど、何か違いってあるの?なんとなくごっちゃになっちゃう…

アステル

いい質問だね、ルナ。確かに似ているけど、この二つは『どこから情報が来るか』っていう解釈が根本的に違うんだ。このセクションで、まずはその基本的な定義と違いを整理してみよう。

  • 霊感と第六感は同じもの?

  • まずは霊感の「意味」を解説

  • 次に第六感の「意味」を解説

  • 情報源が「外部」か「内部」か

  • 霊感はスピリチュアルな解釈

  • 第六感は心理学的な解釈

  • 霊感と第六感 どっちが近い?

  • 霊感と直感、第六感の違い

  • 予感や予知との違い

  • 虫の知らせは霊感?それとも

霊感と第六感は同じもの?

「霊感と第六感は同じもの?」という疑問をテーマにしたイラスト。外部からのスピリチュアルな受信と、内部の感覚的な察知を左右で対比して表現。

まず、多くの方が疑問に思う「霊感と第六感は同じものか?」という点ですが、これらは一般的に異なるものとして区別されています。

どちらも五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)や論理的な思考を超えた感覚を指す点は共通しています。しかし、その感覚が「どこから来たのか」という解釈の仕方が根本的に異なります。

霊感は、その情報が自分以外の「外部」から来たと考えるのに対し、第六感は、自分自身の「内部」から生じたと考える傾向があります。

この違いを分かりやすくするために、両者の特徴を簡単な表にまとめてみました。

比較項目霊感 (Reikan)第六感 (Dairokkan)
情報源(とされるもの)

外部


(霊、神仏、宇宙、高次の存在など)

内部


(自身の潜在意識、脳、無意識の推論など)

主体の状態

受動的・受信的


(「降りてくる」「告げられる」)

能動的・感知的


(「察知する」「なんとなく感じる」)

主な文脈宗教的、スピリチュアル、芸術日常的、心理学的、ビジネス(直感)
近い言葉啓示、お告げ、インスピレーション直感、勘、予感、虫の知らせ

このように、体験した不思議な感覚をどう捉えるか、その「解釈モデル」の違いが、二つの言葉を分けていると私は考えています。

まずは霊感の「意味」を解説

それでは、まず「霊感」についてもう少し詳しく見ていきましょう。

「霊感」という言葉は、「霊(たましい、超自然的な存在)」と「感(かんじる)」という文字で成り立っています。このことからも分かるように、霊感の本質は「外部の霊的な存在とのコミュニケーション」にあると解釈されます。

情報は自分の中から湧き出るのではなく、神仏、ご先祖様、守護霊、あるいは宇宙や高次の意識といった、自分を超えた存在から「受信」するもの、とされるのです。

例えば、芸術家が「ミューズが降りてきた」と表現する時、それは自分の力だけで生み出したのではなく、何か外部からの導きやひらめきを受け取った、という受動的な感覚を示しています。これも広い意味で霊感の構造と似ているかもしれません。

次に第六感の「意味」を解説

「第六感の意味」をイメージしたイラスト。女性の脳が潜在意識や外部の微細な情報を処理し、直感を得る様子を視覚化。

一方、「第六感」はどうでしょうか。

これは文字通り、五感を超える「第六の感覚」を指します。霊感が情報の出どころを「外部」の霊的なものに求めるのとは対照的に、第六感は情報の出どころを「内部」にあると考えます。

具体的には、自分自身の「潜在意識」や「脳」による高度な情報処理、と解釈されることが多いです。

私たちは普段、意識していなくても五感から膨大な情報を受け取っています。第六感とは、そうした意識に上らないほどの微細な情報を脳が無意識のうちに処理し、「なんとなくそう感じる」「危険な気がする」といった感覚として私たちに知らせるプロセス、と捉えられています。

超心理学などでいう「ESP(超感覚的知覚)」を、もっと日常的に、分かりやすく言い換えた言葉が「第六感」や「勘」、「直感」なのかもしれませんね。

情報源が「外部」か「内部」か

「外部」か「内部」か、と言われてもピンとこないかもしれませんので、具体的な例で考えてみましょう。

例えば、「いつも通る道(A)を、今日は理由なく避けたくなり、別の道(B)を選んだ。後で知ったが、もし道(A)を通っていたら事故に巻き込まれていた」という体験をしたとします。

この全く同じ体験をしても、その原因をどこに求めるか(帰属させるか)で、使われる言葉が変わってきます。

霊感モデル(外部)での解釈

「ご先祖様や守護霊様が危険を知らせて、守ってくれたんだ」と解釈する場合。これは、情報の源を「外部」の超越的な存在に求めているため、「霊感」が働いた、ということになります。

第六感モデル(内部)での解釈

「意識はしなかったけれど、いつもと違うサイレンの音、空気の張り詰めた感じ、すれ違った車の乱暴な運転など、五感からの微細な情報を脳が処理して『危険だ』と判断したのかもしれない」と解釈する場合。これは、情報の源を「内部」の脳の働きに求めているため、「第六感」が働いた、となります。

体験そのものは同じでも、その人がどのような世界観を持っているかによって、解釈=ラベリングが変わるのです。

霊感はスピリチュアルな解釈

「霊感はスピリチュアルな解釈」を表現したイラスト。宇宙的な超越存在(外部)から、瞑想する女性へインスピレーションが送られる様子を描写。

前述の通り、「霊感」は、体験した不思議な感覚をスピリチュアルな文脈で理解しようとする時の解釈モデルです。

私たちの理解を超える出来事が起きた時、それを「高次の存在からのメッセージ」や「霊的な導き」として受け止める考え方ですね。

この解釈は、個人の信仰や精神世界と深く結びついています。科学的に証明することは難しい領域ですが、多くの文化や宗教において、こうした神秘的なインスピレーションは古くから大切にされてきました。

一方で、この「霊感」という言葉は、オカルト的なイメージや、後述する社会的な問題と結びつきやすい側面も持っています。そのため、公の場で使うには少し注意が必要な言葉とも言えます。

第六感は心理学的な解釈

これに対して、「第六感」は、同じ不思議な体験を、より心理学的・世俗的な文脈で理解しようとする時の解釈モデルです。

「霊的なもの」を持ち出さなくても、「脳の未解明な機能」や「潜在意識の働き」として合理的に説明しようと試みる立場です。

現代社会では、「霊感で判断した」と言うよりも、「第六感が働いた」とか「直感がそう言っている」と表現する方が、受け入れられやすい傾向があります。

「第六感」という言葉は、「霊感」が持つ宗教的・オカルト的なイメージを避けつつ、五感を超えた鋭い感覚を表現するための、社会的に使いやすい代替用語として機能している側面があるように思います。

霊感と第六感 どっちが近い?

「自分に起きたこの感覚は、霊感と第六感、どっちが近いんだろう?」と迷うこともあるかもしれません。

これは、どちらが「正しい」というよりも、あなたがその体験を「どう解釈したいか」によります。

もしあなたが、目に見えない存在やスピリチュアルな導きを信じているのであれば、その感覚は「霊感」と呼ぶ方がしっくりくるでしょう。

もしあなたが、物事を合理的・科学的に捉えたい、あるいは自分の内面的な力として理解したいのであれば、「第六感」や「直感」と呼ぶ方が適切かもしれません。

どちらの解釈を選ぶかは、個人の世界観や信条によるものだと私は考えています。

霊感と直感、第六感の違い

「霊感」と「第六感」に加えて、「直感」という言葉もよく使われます。これらはどう違うのでしょうか。

私は、これら三つを情報処理のプロセスで分類すると分かりやすいと感じています。

  1. 第六感 = 入力(アンテナ機能)


    五感では捉えきれない微細な情報(場の空気、人の気配、違和感など)を「感知する」アンテナのような役割です。


  2. 直感 = 処理・出力(判断機能)


    「第六感」で得た情報や、過去の膨大な経験・知識データを、脳が無意識下で瞬時に処理し、「こうすべきだ」「これが答えだ」という「判断」や「答え」を導き出す思考プロセスです。


  3. 霊感 = 帰属(解釈モデル)


    その入力(第六感)や出力(直感)がどこから来たのか、その源泉を「自分の内部」ではなく「外部の霊的な存在」にあると解釈するモデルです。


例えば、「第六感で嫌な感じを察知し、直感で『今日はA社への訪問をやめよう』と判断し、後から『あれはご先祖様の霊感が働いたおかげだ』と解釈する」といった流れになります。このように、直感力は第六感と密接に関わっています。さらに詳しく直感力を育て、ご自身の感覚を磨きたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

予感や予知との違い

「予感」や「予知」も似たような場面で使われますね。

「予感」は、特に未来の出来事に対して、具体的な根拠はないけれど「漠然とした感じ」を抱くことを指します。「胸騒ぎがする」「なんだか良いことがありそうだ」といった、感情を伴う感覚です。

「予知」は、もっと具体的に未来の出来事を「知る」こと、とされる場合が多いです。

これらの関係で言えば、「第六感」によって得られた情報が、特に「未来」に関するものであった場合に、それが「予感」として意識に上る、と考えることができるかもしれません。

虫の知らせは霊感?それとも

「虫の知らせ」という言葉も、霊感と第六感の両方の文脈で語られる、非常に興味深い例です。

これは主に、近親者の不幸や災害といった、良くない出来事を事前に予感させる感覚を指す、古くからある言葉です。

この「虫の知らせ」は、二つの解釈モデルがどう対立するかをよく示しています。

霊感(民俗学)モデル

古来、人の体には「虫」が宿っており、それがその人の感情や健康を司ると考えられていました(「腹の虫がおさまらない」などの語源です)。この体内の「虫」が、外部の霊的な存在(例えば、亡くなる親族の魂)と交信し、本人に知らせる、というのが霊感的な解釈です。

第六感(心理学)モデル

もちろん、この「虫」に科学的な根拠はありません。しかし、心理学的には説明が試みられています。例えば、「数日前に電話で話した親の声が、意識はしなかったが、いつもよりほんの少し弱々しかった」という微細な情報を「第六感」(サブリミナル知覚)が捉えていたとします。その情報が無意識下で処理され、数日後に「理由のない胸騒ぎ(=虫の知らせ)」として意識に上る、という解釈です。

虫の知らせのように、日常のふとした出来事が重要なサインであることもあります。例えば、救急車のサイレンが持つスピリチュアルな意味について、こちらの記事で詳しく解説しています。


霊感と第六感の違いを深掘り【特徴とQ&A】

ルナ

なるほど、意味の違いはなんとなく分かったかも!でも私、『霊感が強くて疲れる』って話も聞いたことあるし、逆に『第六感を鍛える』とも言うよね?良いことなのか悪いことなのか、よく分からないよ…

アステル

そうだね。その『疲れ』の正体や、第六感との向き合い方は、多くの人が気になるところだ。ここでは、それぞれの特徴や、よくある疑問について、もう少し具体的に深掘りしていくよ。

  • 霊感が強い人の特徴

  • 第六感が鋭い人の特徴

  • 霊感があるか確かめる方法

  • 霊感が強くて疲れる理由

  • 霊感とHSPやエンパスの関係

  • 霊感をなくしたい時の対処法

  • 第六感を鍛える方法

  • 第六感に科学的根拠は?

  • 注意すべき「霊感商法」の手口

霊感が強い人の特徴

「霊感が強い人」のイメージイラスト。宇宙的な存在からスピリチュアルなインスピレーションを受け取る女性の姿。

「霊感が強い」とされる人には、一般的にいくつかの共通した特徴が語られることがあります。

例えば、霊的な存在(とされるもの)を感じたり、見たりする。他人の感情や「気」にとても敏感である。特定の場所(パワースポットや逆に苦手な場所)で体調が変化しやすい。デジャヴ(既視感)をよく経験する。あるいは、直感がよく当たる、といったものです。

ただ、こうした特徴は、心理学でいう「バーナム効果」を引き起こしやすい側面があります。バーナム効果とは、誰にでも当てはまりそうな曖昧な記述を、まるで自分だけに当てはまることのように感じてしまう心理現象です。

もちろん、本当にスピリチュアルな能力として持っている方もいらっしゃるかもしれませんが、これらの特徴の多くは、後述するHSP(人一倍敏感な人)の気質や、高い共感力(エンパス)といった、心理学的な特性として説明できる可能性も高いと私は考えています。

 とはいえ、「霊感が強い人」には、内面だけでなく外見にもいくつかの共通点が見られることがあります。霊感が強い人の顔の特徴についてまとめた記事もありますので、興味のある方はご覧ください。

また、スピリチュアルな観点では、持って生まれた誕生日によっても特徴が表れると言われることがあります。霊感が強い人の誕生日や、その見分け方について関心がある方は、こちらの記事もどうぞ。

第六感が鋭い人の特徴

一方で、「第六感が鋭い人」の特徴は、少し違った角度から語られることが多いようです。

単に不思議な体験をするということ以上に、現実的な能力として捉えられています。例えば、観察力が高く、人や物事の微細な変化によく気づく。様々な経験を積んでおり、その経験則から瞬時に最適な判断ができる。他人の気持ちを察する共感力が高い。そして、論理的な思考と直感的な感覚のバランスが良い、などです。

このように見ると、「第六感」は、持って生まれた不思議な力というよりも、経験や意識の仕方によって磨かれていく「スキル」や「センス」に近いもの、と捉えられているようです。

霊感があるか確かめる方法

「自分に霊感があるか確かめたい」と思う方もいるかもしれません。

インターネット上には「霊感チェックリスト」のようなものが多く存在します。しかし、前述の通り、これらの多くは心理学的なバイアスを利用したものであり、科学的な根拠に乏しいものがほとんどです。

リストにある項目、例えば「他人の感情に敏感だ」「デジャヴが多い」といった特徴は、霊感の証拠というよりも、単に共感力が高い気質(エンパス)であったり、HSPの特性であったり、あるいは記憶力が良いことの表れである可能性の方が高いです。

霊感があるかどうかを他人が判定することは、本来とても難しいことだと思います。それよりも、自分が持つ「敏感さ」や「共感力」といった特性を正しく理解することの方が、ご自身にとって有益かもしれません。

チェックリスト以外でご自身の傾向を知る方法として、手相でスピリチュアルな才能を見る方法もあります。手相による霊感レベル診断に興味がある方は、こちらの記事を参考にしてみてください。

霊感が強くて疲れる理由

「霊感が強くて疲れる」あるいは「霊感をなくしたい」という切実な悩みを聞くことがあります。

不思議なものが見えたり聞こえたりすることで疲弊しているケースもあるかもしれませんが、この「疲れ」の本質は、別のところにある可能性が指摘されています。

それは、HSP(人一倍敏感な気質)やエンパス(非常に高い共感力を持つ人)が日常的に経験している「情報過多(オーバーロード)」や「共感疲れ」の症状と、とてもよく似ているのです。

敏感な人は、他人のわずかな表情の変化、声のトーン、場の雰囲気といった、他の人が気づかないような非言語的な情報を、無意識のうちに大量に読み取ってしまいます。

さらに共感力が高いと、他人のネガティブな感情(悲しみ、怒り、不安)まで自分のことのように吸収してしまい、精神的にぐったりと疲れてしまうのです。このように、霊感が強い(あるいは敏感な)ために疲れやすい状態は、「招き猫体質」とも呼ばれることがあります。疲れやすい体質の原因と対処法について、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。 

霊感とHSPやエンパスの関係

前述の通り、「霊感が強くて疲れる」と訴える方の多くは、HSPやエンパスの特性を「霊感」という言葉で解釈している(誤ってラベリングしている)可能性があります。

HSPの人は、その生まれつき鋭敏な五感や感覚処理の特性ゆえに、微細な情報を「第六感」のように敏感に察知します。そして、エンパスの特性によって他者の感情を深く受け止めてしまいます。

こうした感覚は、論理的に「なぜそう感じるのか」を説明することが難しいため、その疲れの原因を、分かりやすい「霊的なもの(例:悪い気にあたった、霊的な影響を受けた)」に帰属させてしまうのです。

HSPやエンパスの方は、他人のエネルギーに敏感なため、「なんとなく気持ち悪い人」を察知しやすい傾向もあります。その感覚のスピリチュアルな意味や注意点については、こちらの記事で解説しています。

霊感をなくしたい時の対処法

「霊感をなくしたい」という悩みを象徴するイラスト。外部からの過剰なスピリチュアルな情報に圧倒され、疲弊している人のイメージ。

もし「霊感(とご自身が思っている感覚)が強くて疲れる」と感じ、「なくしたい」とまで思っている場合、その原因がHSPやエンパスの特性による「情報過多」や「共感疲れ」である可能性を考えてみる価値があります。

その場合、お祓いやスピリチュアルな儀式に頼るよりも先に、心理学的なアプローチを試してみることをお勧めします。

心理的境界線(バウンダリー)を引く

「これは自分の感情、これは他人の感情」と意識的に線を引く練習をすること。「自分は自分、他人は他人」と心の中で唱えるだけでも効果がある場合があります。

セルフケアと感覚入力の調整

人混みを避けたり、一人の静かな時間を意識的に作ったりして、外部からの刺激(感覚入力)をシャットダウンする時間を持つこと。自分がリラックスできる方法(入浴、音楽、自然に触れるなど)を見つけることが大切です。

スピリチュアルな対処法を否定するわけではありませんが、まずは現実的なセルフケアでご自身の心と体を守ることを優先してみてください。もし、こうした感覚が負担で「霊感をなくしたい」と真剣に悩んでいる場合は、具体的な体質改善の習慣を取り入れることも一つの方法です。霊感をなくす方法や、心を軽くするための習慣について、こちらの記事でご紹介しています。 

第六感を鍛える方法

逆に、「第六感」はスキルとして「鍛えることができる」と考えられています。これはオカルト的な修行ではなく、非常に合理的な脳のトレーニングと言えます。

「第六感」の正体が「無意識の高度な情報処理」であるならば、その精度を高めることは可能です。

1. 入力(五感)の精度を上げる

普段、私たちがどれだけ無意識に物事を見聞きしているかに気づくことがスタートです。例えば、食事の味や香りに集中する、街の音に意識的に耳を傾ける、相手の表情や声のトーンの変化に注意を払うなど、五感を研ぎ澄ます訓練が役立ちます。

2. 処理(脳)のノイズを減らす

瞑想やマインドフルネスは、頭の中の雑念や「~べきだ」といった先入観(ノイズ)を減らし、脳をクリアな状態に保つのに有効です。静かな状態で自分の内面に意識を向けることで、微細な感覚に気づきやすくなります。

3. 出力(直感)を信頼する

無意識からの「なんとなく」の感覚を、「気のせいだ」と無視しないことも大切です。もちろん、重要な判断を全て直感に任せるのは危険ですが、日常の小さな選択(例:どの本を読むか、どの道を通るか)で、あえて自分の直感に従ってみる。そして、その結果どうだったかを検証(フィードバック)することで、自分の直感の精度を知り、信頼度を高めていくことができます。

第六感に科学的根拠は?

「第六感に科学的根拠はあるのか?」という疑問は、当然だと思います。

まず、「第六感」をテレパシーや予知といった「超能力(ESP)」として捉える場合、現在の科学では、厳密な実験環境下で偶然を超えるような再現性のある証拠は、一貫して得られていないのが現状です。

しかし、「第六感」を「直感(Intuition)」、すなわち「脳の未解明な高度な機能」として捉える場合、これは脳科学や心理学の正当な研究対象となっています。

例えば、無意識下でのパターン認識(過去の膨大な経験から瞬時に最適解を導く)や、サブリミナル知覚(意識に上らない微細な情報を脳が捉えている)といった現象は、実際に研究されています。

「霊感」は、その定義(情報源が霊)の時点で科学的検証の土俵に上がることができません。しかし、「第六感(=直感)」は、脳の機能として科学的に解明される可能性を秘めている、という点が決定的な違いです。

注意すべき「霊感商法」の手口

「霊感」という言葉を扱う上で、私たちは「霊感商法」という社会問題について知っておく必要があります。

霊感商法とは、「霊感」という、客観的に「ある」とも「ない」とも証明できない概念を悪用する、非常に悪質な手口です。

彼らは「あなたには悪い霊がついている」「このままでは不幸になる」「ご先祖様が苦しんでいる」といった言葉で人の不安を極限まで煽ります。そして、その不安を解消するためと称して、高額な壺、数珠、お札、あるいは祈祷や除霊といったサービスを売りつけようとします。

「霊感」は証明不可能であると同時に、否定することも困難です。この特性を悪用しているのです。

もし、あなたが不安に感じている時に、このような形で高額な商品やサービスを勧められた場合は、それは霊感商法である可能性が極めて高いです。

きっぱりと断り、一人で悩まずに消費者庁が管轄する「消費者ホットライン188(いやや!)」や警察、弁護士などの専門機関に相談してください。全国どこからでも、最寄りの消費生活相談窓口を案内してもらえます。

高額なサービスに頼る前に、まずはご自身の心の浄化や整え方を知ることが大切です。「憑き物が落ちる」とはどういう状態か、スピリチュアルな視点で解説した記事もございます。 

霊感と第六感の違い 総まとめ

ルナ

霊感と第六感の違いから、疲れやすい人の話、鍛え方、それにちょっと怖い商法の話まで…情報がたくさんだったね!結局、一番大事なポイントって何だったかな?

アステル

そうだね、ルナ。情報が多かったからこそ、最後にもう一度、大切な点を整理しておこう。この二つの感覚と上手に付き合っていくために、要点をしっかりおさらいするよ。

この記事では、「霊感」と「第六感」の違いについて、様々な角度から見てきました。最後に、重要なポイントを箇条書きでまとめます。

  • 霊感と第六感は似ているが異なる概念

  • 最大の違いは「情報の源泉」をどう解釈するか

  • 霊感は情報源を「外部」(霊、神仏、宇宙など)と考える

  • 第六感は情報源を「内部」(自分の脳、潜在意識)と考える

  • 霊感は「受信」する受動的な感覚

  • 第六感は「察知」する能動的な感覚

  • 同じ不思議な体験でも解釈(ラベリング)が異なる

  • 霊感はスピリチュアルな解釈モデル

  • 第六感は心理学的な解釈モデル

  • 直感は第六感で得た情報などから「判断」する思考機能

  • 虫の知らせは両方のモデルで解釈が可能

  • 「霊感が強くて疲れる」原因はHSPやエンパスの可能性

  • 疲れの対処は心理的境界線やセルフケアが有効

  • 第六感は五感を研ぎ澄ますことなどで鍛えられる

  • 霊感商法は「証明できない」点を悪用した手口なので注意

G

私の周りにも、特殊な能力を持つ方がたくさんいます。
私はそのような方々を「あっち側」の人たちと表現しています。
どんな力なのか分類できないので(笑)

「霊感と第六感の違い」を視覚的に対比したイラスト。左側は外部の超越的な存在から受信する「霊感」、右側は脳や潜在意識で情報を察知する「第六感」のイメージ。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次