こんにちは。「Spiritual People」運営者のGです。
世界遺産でもある厳島神社。あの海に浮かぶ大鳥居と社殿の美しさは、本当に息をのむほどですよね。私が「厳島神社 霊感」という言葉に興味を持ったのは、この場所が単なる観光地としてだけでなく、非常に強いスピリチュアルな場所として語られることが多いからです。
厳島神社について調べると、神様に呼ばれる人だけが行ける場所だとか、非常に気が強いパワースポットであるという話がたくさん出てきます。また、縁結びや金運といった具体的なご利益への期待も大きいようです。
一方で、平家ゆかりの地であることから怨霊の噂や、神隠しといった少し怖いイメージ、さらには心霊スポットではないかという話まで、光と影の両方の側面が語られています。
この記事では、「厳島神社 霊感」と検索しているあなたの疑問に答えるため、なぜこの場所がこれほどまでに人々を惹きつけるのか、そのスピリチュアルな多面性について、一緒に見ていきたいと思います。
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厳島神社がなぜ「神の島」と呼ばれるのか、その神聖性の根源
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金運や縁結びなど、ご利益を授かるための具体的な参拝スポット
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怨霊や心霊、神隠しといった「陰」の噂の真相
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厳島神社で感じる「霊感」の正体と、その向き合い方
厳島神社の霊感とは?陽と陰の多面性
ルナ厳島神社って、すごく綺麗なパワースポットって聞くけど、なんだか怖い話も聞くよね…。『霊感』って言葉で調べると、どっちも出てきて混乱しちゃう!



いいところに気づいたね、ルナ。厳島神社には、まさに『陽』の神聖な力と、『陰』と呼ばれる歴史的な背景があるんだ。まずは、その神聖さ、つまり『陽』の力がどこから来ているのか、その秘密から見ていこう。
厳島神社はパワースポットか?
厳島神社で気が強いと感じる理由
土地全体が御神体である意味
なぜ海の上に建てられたのか?
厳島神社に呼ばれる人の特徴
神様に呼ばれるとは?
観音様の寝姿とスピリチュアル
祀られる神様と宗像三女神
厳島神社の縁結びのご利益
女性のパワースポットと呼ばれる訳
厳島神社はパワースポットか?


厳島神社は、日本国内でも特に強力なパワースポットの一つとして広く知られています。私が考えるに、その理由は単に美しいからというだけではありません。
まず、厳島(宮島)は古くから島全体が神様の領域「御神体」として崇められてきた歴史があります。人々が足を踏み入れることさえためらわれた聖域であり、その空気に触れるだけで、日常とは異なる特別なエネルギーを感じる人が多いのです。
また、祀られている神々も海の神、美の神、縁結びの神など多様な力を持っています。このため、参拝者のさまざまな願いや目的に応じて、異なる種類のエネルギー(ご利益)を受け取れる場所となっています。
このように、土地そのものの神聖さと、祀られる神々の力が融合している点こそが、厳島神社を強力なパワースポットたらしめている要因だと考えられます。
厳島神社で気が強いと感じる理由
厳島神社を訪れた人から「気が強い」「空気が違う」「圧倒された」といった感想をよく聞きます。私が思うに、この「気の強さ」の感覚は、厳島神社の特殊な立地と構造に深く関係しています。
第1の理由は、島全体が「御神体」であるという点です。前述の通り、島そのものが神様であるため、私たちは神様の領域に「お邪魔させてもらっている」という感覚になります。手つかずの自然が残る弥山(みせん)なども含め、島全体から発せられる自然のエネルギーが、非常に強力な「気」として感じられるのでしょう。
第2の理由は、社殿が海の上にあることです。潮の満ち引きによってその姿を劇的に変える風景は、私たちに自然の力と、人間の世界とは異なる「神の世界」の存在を強く意識させます。海と陸、日常と非日常の境界線に立つことで、感覚が研ぎ澄まされ、普段は感じないエネルギーを「気が強い」として認識しやすくなるのではないでしょうか。
神社で体が熱くなるといった体験も、こうしたエネルギーとの同調の一つかもしれません。


土地全体が御神体である意味


厳島神社のスピリチュアルな本質を理解する上で、最も大切なのが「島全体が御神体」という考え方です。これは、厳島(宮島)そのものが神様の体、あるいは神様が宿る神聖な場所であるという意味を持ちます。
古来、人々はこの島を神聖な領域として深く畏れ、敬ってきました。そのため、島に人が住むことや、木を切ったり土を掘ったりすることは、神様の体を傷つける行為として固く禁じられていたのです。
私たちが現在目にする厳島神社の社殿群は、実は神社の「本体」ではありません。島全体という巨大な「御神体」を、傷つけることなく遠くから拝む(遥拝:ようはい)ために建てられた、壮大な「拝殿」としての役割が本質です。
この「御神体」を直接踏み荒らさないという信仰の形こそが、厳島神社の神聖性を今に伝えています。私たちが島に渡るということは、神様の領域に足を踏み入れることであり、そのことを意識するだけでも、厳島神社での体験はより深いものになるはずです。
なぜ海の上に建てられたのか?
厳島神社の社殿が、なぜわざわざ潮の満ち引きのある海の上に建てられたのか。これは、多くの人が抱く素朴な疑問だと思います。
その答えは、前述の「土地全体が御神体」という信仰に直結しています。
島そのものが神様(御神体)であるため、その土地の上に直接建物を建てることは、神様を傷つける禁忌(タブー)とされていました。しかし、神様を祀るための場所は必要です。
この難題を解決するために見出されたのが、「神域である陸地を避け、潮が満ち引きする海の上に社殿を建てる」という、他に類を見ない方法でした。これは、御神体である島を傷つけることなく、なおかつ神様をすぐ近くで祀るための、当時の人々が生み出した知恵と信仰の結晶です。
つまり、海の上に社殿があるのは、単なるデザインや景観のためではなく、「神である島を畏れ、敬う」という厳島神社における信仰の核心そのものを、建築という形で示しているのです。
厳島神社に呼ばれる人の特徴


スピリチュアルな世界では「厳島神社には神様に呼ばれる人だけが行ける」という言葉があります。私自身、神社仏閣を訪れる際、不思議とスムーズに事が運ぶ経験をすることがあります。
厳島神社に関して「呼ばれる」と言われる人には、いくつかの共通した特徴が語られることが多いようです。
例えば、人生の大きな転機を迎えている人や、新しいことを始めようとしている人が挙げられます。厳島神社の神様は、変化や始まりをサポートしてくれる力を持つとされるため、そうしたタイミングで無意識に惹きつけられるのかもしれません。
また、平家物語や日本の歴史、あるいは美しいものに対して純粋な興味や敬意を持つ人も、神様から歓迎されやすいと言われています。
ただし、これらはあくまで俗説の範囲です。大切なのは「呼ばれたかどうか」よりも、訪れたいという自分の気持ちを大切にし、実際に足を運んで神様にご挨拶することだと私は考えています。
神様に呼ばれるとは?
「神様に呼ばれる」という体験は、具体的にどのような感覚なのでしょうか。これは、超常現象のようなものではなく、多くの場合、私たちの心理的な解釈や偶然の一致によって生まれる感覚だと私は捉えています。
例えば、以下のような体験が「呼ばれた」証拠として語られることがあります。
急に「今、厳島神社に行きたい」と強く感じ、日程がスムーズに決まった
旅行の計画中、偶然厳島神社の情報が何度も目に入った
訪れる予定の日は大雨の予報だったのに、当日だけ奇跡的に晴れた
こうしたポジティブな偶然が重なったとき、人はそれを「神様が歓迎してくれている証拠だ」と解釈しやすいのです。
厳島神社を「神の島」として強く意識しているからこそ、そこで起こる出来事に特別な意味を見出しやすくなります。つまり、「神様に呼ばれる」という感覚は、神聖な場所を訪れる高揚感の中で、日常の偶然を「神様からのメッセージ」として受け取る、私たち自身の精神的な営みそのものだと言えるでしょう。
こうした「呼ばれる」感覚は、厳島神社だけでなく、特定の土地とのご縁によってもたらされることもあります。


観音様の寝姿とスピリチュアル


厳島(宮島)には、海上からしか見ることができない「観音様の寝姿」と呼ばれる地形があることをご存知でしょうか。
これは、宮島に連なる山々の稜線が、まるで観音様(仏様)が仰向けに寝ている姿に見えるというものです。この神秘的な風景は、特定の場所(主に船上)からでないと確認が難しいとされています。
この「観音様の寝姿」に偶然出会えた訪問者は、その荘厳な風景に感動し、「神の島からの特別なメッセージを受け取った」「神様に歓迎された」という、非常に強力なスピリチュアル体験(霊感)を得ることが多いようです。
前述の「神様に呼ばれる」という感覚とも通じますが、神聖な場所でこうした神秘的な自然現象に遭遇することは、その人の感動を増幅させます。
この地形は、厳島が古くから仏教とも深い関わり(神仏習合)を持ってきた証でもあります。もし船に乗る機会があれば、ぜひこの観音様の姿を探してみてはいかがでしょうか。
祀られる神様と宗像三女神
厳島神社のスピリチュアルな力を理解する上で、まず基本となるのが、どのような神様が祀られているかです。
厳島神社の公式サイトでも明記されている通り、御本社には以下の三柱の女神様が祀られています。
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市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)
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田心姫命(たごりひめのみこと)
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湍津姫命(たぎつひめのみこと)
この三柱は総称して「宗像三女神(むなかたさんじょしん)」と呼ばれ、本来は航海の安全を守る「海の神様」として知られています。
この三柱は総称して「宗像三女神(むなかたさんじょしん)」と呼ばれ、本来は航海の安全を守る「海の神様」として知られています。
しかし、厳島神社がスピリチュアルなパワースポットとして機能する上で、この女神様たちは別の重要な側面も持っています。
まず、主祭神である市杵島姫命は、その名前の美しさから、後に仏教の「弁財天(弁天様)」と同一視されるようになりました。弁財天は美と知恵、そして財福(金運)の神様です。
また、田心姫命は日本神話の中で、縁結びの神様である大国主命(おおくにぬしのみこと)の妻になったとされています。
このように、厳島神社の神様は、海の安全だけでなく、「美」「金運」「縁結び」といった、特に女性の願いと深く結びつく力を持っているのです。
厳島神社の縁結びのご利益
厳島神社が「縁結び」のパワースポットとして非常に人気が高い理由は、祀られている神様の神話にあります。
前述の通り、宗像三女神の一柱である「田心姫命(たごりひめのみこと)」は、出雲大社で有名な縁結びの神様、大国主命(おおくにぬしのみこと)と結ばれたという神話が伝わっています。
この神話的な背景から、厳島神社は良縁を願う人々にとって、非常に強力なご利益が期待できる場所とされているのです。
また、ご利益は男女の縁結びに限りません。友人関係、仕事での良いご縁、あるいは子宝に恵まれるといった、あらゆる「縁」を結び、サポートしてくれると言われています。
三柱の女神様が祀られていることから、その優しさや包容力が、参拝者の切実な願いを受け入れてくれるのではないかという期待感も、縁結びのご利益を信じさせる大きな要因になっていると私は感じます。
女性のパワースポットと呼ばれる訳


厳島神社が、特に「女性のためのパワースポット」として人気を集めているのには、明確な理由があります。
第1の理由は、もちろん御祭神が「宗像三女神」という三柱の女神様であることです。同じ女性として、参拝する女性たちの様々な悩みや願い事(恋愛、結婚、出産、美、仕事など)を、より深く理解し、受け入れてくれるのではないかという心理的な親近感が生まれます。
第2の理由は、主祭神である市杵島姫命が、仏教の「弁財天」と同一視されている点です。弁財天は「美」や「知恵」、「芸事」を司る神様でもあるため、美しくありたい、才能を開花させたいと願う女性からの信仰が篤いのです。
朱塗りの社殿や海に浮かぶ大鳥居といった「美しさ」そのものが神社の象徴となっていることも、女性の美意識を強く刺激します。厳島神社を訪れることは、神様の力に触れると同時に、自分自身の「美」や「女性性」を高めるような、特別な体験となるのでしょう。
厳島神社で霊感を得る参拝とご利益



『陽』の力、すごかったね!島全体が神様だったなんて…。でもアステル、やっぱり金運とか縁結びとか、具体的なご利益も気になっちゃうな!あと、平家の怨霊って話の真相も…!



あはは、ルナは正直だね。大丈夫、ご利益にはちゃんと理由と、参拝すべき『場所』があるんだ。それと『陰』の噂についても、誤解されている部分が多いから、一つずつしっかり解き明かしていこう。
厳島神社と弁財天の関係
厳島神社の金運アップはどこ?
大願寺の弁財天とご開扉
子宝祈願は幸神社へ
幸神社の陰陽石とは
厳島神社と平清盛の繋がり
厳島神社と平家の怨霊の噂
心霊スポットという噂の真相
山形?心霊情報の混同とは
神隠しの舞台となる異界感
厳島神社と弁財天の関係


厳島神社と「弁財天(弁天様)」には、非常に深い関係があります。これは日本の「神仏習合」という、神道と仏教が融合した独特の信仰の形を示しています。
厳島神社の主祭神である「市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)」は、その名前の美しさや、水の神(海の神)であるという共通点から、仏教における水の神、そして美や財福を司る女神「弁財天」と同一の存在であると見なされるようになりました。
明治時代に神道と仏教が分けられる(神仏分離)までは、厳島神社では市杵島姫命と弁財天は一体のものとして篤く信仰されていました。
現在でも、厳島神社のすぐ隣にある仏教寺院「大願寺」には、日本三大弁財天の一つに数えられる「厳島弁財天」が祀られています。厳島神社で「金運」や「芸事上達」のご利益を願う場合、この弁財天様との関係を理解しておくことがとても大切になります。
厳島神社の金運アップはどこ?
厳島神社に「金運アップ」のご利益を期待して訪れる方は多いと思います。前述の通り、市杵島姫命=弁財天という関係性から、厳島神社本社にももちろんそのご利益はあります。
しかし、私が金運のご利益を本気で願う方におすすめしたいのは、厳島神社の出口を出てすぐ隣にある「大願寺(だいがんじ)」への参拝です。
なぜなら、この大願寺にこそ、市杵島姫命と同一視された「厳島弁財天」様が、仏像として具体的に祀られているからです。弁財天は「財福の神」として知られており、金運の「霊感」の源泉は、厳密にはこちらにあると言っても過言ではありません。
明治時代に神仏分離が行われる前は、大願寺が厳島神社の祭祀や運営を一体的に担っていました。
厳島神社(神道)で神様に感謝を伝えた後、大願寺(仏教)で弁財天様に具体的な金運の願い事をする。これが、厳島(宮島)における信仰の、より完全な姿の一つだと私は考えています。
大願寺の弁財天とご開扉
金運のパワースポットとして重要な「大願寺」ですが、ここに祀られている「厳島弁財天」様は、非常に霊験あらたかな「秘仏」とされています。
「秘仏」とは、普段は厨子(ずし)の扉が閉じられており、私たちがお姿を直接拝むことができない仏様のことです。
しかし、年に一度だけ、そのお姿を直接拝観できる特別な日が設けられています。それが、毎年6月17日(※日程は要確認)に行われる「厳島弁財天大祭」です。この日に行われる「ご開扉(ごかいひ)」では、限られた時間ではありますが、弁財天様の姿を直接拝むことが許されます。
年に一度という希少性から、この日は弁財天様とのご縁(霊感)が最も強まる日とされ、金運や芸事上達を本気で願う多くの人々が、この日を目指して全国から訪れます。
また、毎月17日も弁財天様の「ご縁日」とされ、護摩焚きなどが行われるようです。タイミングが合えば、こうした特別な日に参拝するのも良いかもしれません。
厳島(宮島)のご利益別パワースポット早見表
厳島(宮島)には複数のパワースポットがあり、それぞれ得意とするご利益が異なります。目的に合わせて参拝場所を選ぶ際の参考にしてみてください。
| 参拝場所 | 主な神仏 | ご利益(キーワード) | 特徴・TIPS |
| 厳島神社(本社) | 宗像三女神 | 縁結び、夫婦円満、子宝、美 | 「女性」の運気全般。美と調和のエネルギー。 |
| 大願寺 | 厳島弁財天 | 金運、財運、芸事上達 | 金運の本命。神仏習合の「富」の力が集まる場所。 |
| 幸神社 | 猿田彦神、陰陽石 | 子宝、夫婦円満、道開き | 「生命」と「導き」の力。より具体的な悩みに。 |
子宝祈願は幸神社へ


厳島神社本社でも、宗像三女神のご利益として「子宝」を願うことはできます。しかし、より具体的で切実な「子宝」や「夫婦円満」の願いを持つ人が、密かに訪れる「裏」のスポットが存在します。
それが、厳島神社の境内地からは少し離れた場所(境外末社)にある「幸神社(さいわいじんじゃ)」です。
この神社は、観光客で賑わう表参道商店街とは異なり、町屋通りの静かな場所にひっそりと鎮座しています。そのため、知る人ぞ知るパワースポットとなっています。
御祭神は「猿田彦神(さるたひこのかみ)」で、日本神話において道を切り開く「道開きの神」として知られています。このことから、まずは「物事の始まり」や「旅の安全」を導いてくれるパワースポットとしての一面があります。
しかし、この幸神社が子宝祈願の場所とされる最大の理由は、その御神体にあります。
幸神社の陰陽石とは
「幸神社」が子宝や夫婦円満のパワースポットとして知られる理由は、社殿の奥に祀られている「陰陽石(いんようせき)」にあります。
これは、自然の石が男女の性器を象徴するような形をしているもので、古くから生命の誕生や子孫繁栄、夫婦和合のシンボルとして信仰されてきました。
厳島神社の華やかで洗練された「表」の美しさとは対照的に、幸神社は、生命の根源に触れるような、土着的で力強いエネルギーを持つ場所です。
「幸(さいわい)」という神社の名前と、この「陰陽石」という分かりやすい御神体から、ここは「子宝」や「夫婦円満」といった、より具体的で切実な願いを受け止めてくれる場所として、地元の人々や事情を知る参拝者から篤く信仰されています。
華やかな厳島神社本社の参拝だけでは物足りない、より深い生命的なエネルギーに触れたいという方は、少し足を延ばして幸神社に参拝してみるのも良いかもしれません。
厳島神社と平清盛の繋がり


厳島神社が今日のように、海に浮かぶ壮麗な社殿群を持つようになったのは、平安時代末期の武将、「平清盛」の篤い信仰があったからこそです。
当時、平家一門は、厳島神社の神様を自分たちの守護神として深く信仰していました。清盛は、厳島神社の神威によって一族が栄華を極めたと信じ、感謝の証として、莫大な財力と当時の最高の技術を注ぎ込み、現在私たちが目にする社殿の基礎を築き上げたのです。
海に浮かぶ寝殿造りの社殿は、当時の貴族文化の粋を集めたものであり、清盛の権力と美意識の象徴でもありました。
このように、厳島神社と平清盛、そして平家一門は、切っても切れない深い繋がりを持っています。厳島神社の美しさの背景には、一族の繁栄を神に祈った清盛の強い思いが込められているのです。
厳島神社と平家の怨霊の噂
「厳島神社 霊感」と調べると、「怨霊」という少し怖い言葉が出てくることがあります。これは、厳島神社が平家と深く結びついていることと関係しています。
前述の通り、平清盛によって現在の姿となった厳島神社は、平家一族の繁栄の象徴でした。
しかし、その平家は、厳島神社が鎮座する瀬戸内海の、すぐ西にある「壇ノ浦(だんのうら)」の戦いで、源氏によって滅亡に追い込まれます。幼い安徳天皇も、この海に身を投げました。
「あれほど篤く信仰した厳島神社の神様は、なぜ平家を守ってくれなかったのか」
「神社のすぐ近くの海で滅亡した平家一門の無念は、どれほど深かっただろうか」
こうした、歴史の悲劇(もののあわれ)が、厳島神社に「怨霊」というイメージを結びつけやすくしているのです。
ただし、これは低俗な「心霊」とは全く異なります。厳島神社で感じる「陰」の感覚とは、栄華を極めた一族の悲劇的な終焉という、歴史の「重み」や「哀愁」からくる精神的な畏怖や、鎮魂への祈りに近いものだと、私は解釈しています。
こうした歴史的な出来事が現代に影響を与えるように、私たち自身の魂にも前世からの因縁が影響を与えていることがあります。


心霊スポットという噂の真相
インターネット上で「厳島神社 心霊」と検索すると、「地元では有名な心霊スポット」「肝試しに行った」といった、ネガティブな情報や口コミが見つかることがあります。
世界遺産であり、神聖な「御神体」である厳島神社が、なぜ心霊スポットなどと呼ばれてしまうのでしょうか?
私もこの点に疑問を持ち、情報を詳しく調べてみました。すると、非常に重大な事実が浮かび上がってきたのです。
結論から言うと、これらの「心霊スポット」としての情報は、私たちが知る広島県・宮島の「厳島神社」に関するものでは、ほぼありません。
これは、日本全国に存在する「同名の別の神社」の情報が、検索エンジン上で混同されて表示されてしまっている「情報の混濁」が原因である可能性が極めて高いです。
もしあなたが旅先などで、特に霊感がないのに嫌な感じがする場所に出会った場合、それにはまた別の理由が隠されているかもしれません。


山形?心霊情報の混同とは
前述の「心霊スポット」という噂の真相をさらに詳しく見ていきます。
実際に「厳島神社 心霊」関連の口コミをよく読むと、「広島と同じ名前です」と、わざわざ広島の厳島神社と比較・混同していることを示唆する記述が見つかります。
また、別の口コミでは、投稿者の他のレビューに「道の駅 庄内みかわ」や「月山のクロユリ」といった、明らかに山形県庄内地方の地名が並んでいたり、新潟・山形地震で鳥居が被災したという記述があったりします。
これらの情報から、心霊スポットとして語られている「厳島神社」の多くは、山形県鶴岡市にある同名の神社や、他にも北海道函館市など、日本各地にある別の「厳島神社」に関する情報であることが分かります。
広島の厳島神社(宮島)は、地元で「肝試し」の対象となるような場所では決してありません。島全体が「御神体」として畏敬の対象であり、心霊スポットという噂は、検索技術の限界が生み出した、全くの誤解であると断言できます。
神隠しの舞台となる異界感
厳島(宮島)は、その神秘的な雰囲気から、フィクション(漫画など)の世界で「神隠し」の舞台として描かれることがあります。
「神隠し」とは、人間が神様の領域(神域)に迷い込み、行方不明になってしまうという、日本古来の民間信仰です。
この物語が、厳島という場所と非常に高い親和性を持つ理由は、この島の成り立ちそのものにあります。
第1部で述べた通り、厳島は「島全体が御神体」であり、古くから「人が住むべきではない神の領域」でした。手つかずの自然が残る弥山(みせん)の原生林や、潮の満ち引きで日常と非日常の境界線が曖
昧になる海上の社殿は、訪れる人に「あちら側(神の世界)」を強く意識させます。
厳島神社で感じる「霊感」の一つに、この「神隠し」に遭ってしまいそうなほどの「異界感」があることは確かです。フィクション作品は、私たちが元々感じている厳島の持つ本質的な「異界性」を、物語という形で分かりやすく示してくれているのかもしれません。
このような不思議な感覚は、霊感がある人にとっては日常的な体験と共通する部分もあるようです。


厳島神社の霊感の総括と正しい理解



なるほどー!厳島神社の『霊感』って、ただ怖いとかじゃなくて、歴史や自然への畏れとか、いろんな意味が合わさってたんだね。心霊スポットの話が、まさか山形の話と混同されてたなんて…スッキリした!



その通りだね。自然への畏敬、歴史の重み、そして信仰の形。そのすべてが、訪れた人の心に響いて『厳島神社の霊感』として感じられるんだ。最後にこの記事のポイントをおさらいしよう!
ここまで、厳島神社にまつわる「霊感」について、様々な角度から見てきました。
「厳島神社 霊感」と検索した方が求める答えは、決して一つではありません。それは、この島が持つ「自然の力」「歴史の重み」「信仰の形」が複雑に絡み合い、訪れる人の心に深く作用する「場の力」そのものだと、私は考えています。
この記事の最後に、厳島神社の「霊感」の多面性について、ポイントを整理します。
厳島神社の霊感とは単一の現象ではない
島全体が御神体であり神聖な「陽」のエネルギーを持つ
気が強いと感じるのは御神体である島と海上の立地による
神様に呼ばれるとはポジティブな偶然を意味あるものと解釈する心理
観音様の寝姿は神の島からのメッセージとされる神秘的な地形
祀られる神は宗像三女神という海の神・美の神
縁結びのご利益は神話に由来する
女神が祀られるため女性のパワースポットとして人気
金運のご利益の本命は隣の大願寺に祀られる弁財天
弁財天は年に一度「ご開扉」される秘仏である
子宝祈願は幸神社の陰陽石が知られる
平清盛の信仰が現在の社殿の基礎を築いた
怨霊の噂は平家滅亡の歴史的哀愁からくる畏怖の念
心霊スポットという噂は山形など他県の同名神社との情報の混同
神隠しの噂は神の島としての「異界性」からくる感覚



厳島神社のお話、いかがでしたか?
『霊感』というと、何か特別な能力のように聞こえるかもしれませんが、私はこうした『場の力』や『何となくの感覚』を大切にすることも、豊かな人生を送るヒントだと思っています。
『霊感』カテゴリーでは、そうした目には見えないけれど大切にしたい感覚や、スピリチュアルな気づきについて、他にもたくさんご紹介しています。あなたの日常に役立つヒントが見つかるかもしれませんので、もしよろしければ、ぜひ覗いてみてくださいね。













